こんばんは。
鈴木はるかです。
SEO記事は、ご無沙汰ですがWebサイトを新規で構築する人のため少しでもお役に立てれば良いと思い、纏めてみました。
ラダリングという言葉、ご存じでしょうか?
私は、お仕事の関係上触れることが多いです。
でも、初めて聞く言葉の方もご安心ください。
私のサイトは「誰にでもわかりやすく」がモットーなので大丈夫です(^_^)
ただ、広告マーケティングに従事されている方は、物足りない情報だと思います。
今回は、ラダリングをWebサイトの構成にうまく生かして、検索から来るお客様に満足して商品を買っていただくというEコマース/アフィリエイト向けのコンテンツとなります。
ちなみに、ここは笑いどころですが、私はECサイトもアフィリエイトもやっていません。
そんなので、専門的な解説できるのか?と思うかもしれません。
しかし私は、金融システム/IoTの専門家です。それでご飯を食べています。
リアルには、ラダリングもしますしペルソナ分析もします。
もちろん、ATMの設計にも携わっていたのでユニバーサルデザインには、めちゃくちゃ五月蠅いです。
「ある程度」Webの知識さえあれば、コンサルタントの知識と融合するだけで、全く経験ないことでも「当然」のように説明できてしまうわけです。
前置きが長くなりましたね^^;
ラダリングは、新規商品企画を行う時などに、お客様からアンケートを採ったりして集計します。
また、既に販売している商品では、追加する仕様や訴求項目を見つけるために実施します。
Webでの利用法は、次の通りです。(詳細は後述)
まず様々なアンケートや自問を繰り返して、顧客価値に応じたキーワードを抽出します。
抽出されたキーワードをWebサイトのカテゴリーやコンテンツに実装します。
この構成を取ることにより顧客は、製品(商品)の価値を理解しやすくなって、目的に合ったコンテンツに誘導できます。
このようなWebサイトを構築するのを目指します。
特に難しい話ではなく、一般的なWebサイトの初期設計と同じです。
何が違うかというと、設計時にラダリングを導入してみたらもっと素晴らしいサイトになるのではないか?
という提案です。
ラダリングを利用したWebサイト構築は、既存の手法の引き出しを増やす提案です。
何かを犠牲にする、背反手法ではありません。
どんな種類のWebサイトでも、誰でも実装して確認することができます。
さて、話を戻します。
「顧客価値(ベネフィット)」といっても、色々ですよね。
高い、安い、かっこいい、安心・・・
出すだけで切りが無いです。
これを次の種類に分類します。
顧客価値(ベネフィット)の種類は、次の4種類です。
1)企業価値
→企業そのものブランド属性です。
2)機能的価値(機能的ベネフィット)
→括弧内の言葉が正規用語なのですが、わかりやすく以降機能的価値と書きます。
製品の機能や仕様を表した分類です。
3)心理的価値(情緒的ベネフィット)
→同じく心理的価値とします。
製品の機能やブランドに関係無い心理的な分類です。
薄くしている4の深層価値を聞き出すのが、ラダリングの本来の目的です。
ラダリングは、敷居の低い1から順番に顧客の意見を聞き、徐々に深層価値にたどり着くように誘導して製品や機能の本来の価値を調査するのです。
何故薄くしているかというと、顧客の深層心理や価値観なので、簡単に聞き出すのが難しいからです。
では、もう少し具体的に例を出して説明します。
私が電子レンジを買うときのシミュレーションをしてみたいと思います。
AIDMA(アイドマ)でもAISAS®(アイサス®は電通の登録商標です)でも良いのです。
ネットなので後者にしましょうか。
サイトに来るお客様は、困っていることや探している商品種類がある程度決定されています。
既に「注意→関心→検索」まで進んでいて、検索エンジンを利用しているのです。
解決したい問題、商品についてのキーワードが決定している訳です。
企業価値の例
パナソニックもいいし、シャープもいいなあ、日本製は安心できるブランドだし。高いけど。
機能的価値の例
やっぱり、オーブン機能は必須だな。シャープのスチームオーブンって凄いな。温度設定は5度間隔で欲しい。低温調理も興味ある。
心理的価値の例
キッチンに合うのがいいな。見た目で高そうなのがいいな。誕生日におねだりしようかな。今だけ10%引きか。
深層価値の例
彼女に美味しい物たべさせたい。
という感じです。
ただ、これは価値の種類を分類しているだけです。
ラダリングで面白いのは、分類した価値のひとつが、すべて連鎖しているのです。
連鎖とは、こんな感じです。
ラダリングで各分類した価値が連鎖している様子
もちろん、間が飛んでしまうアイテム(価値基準)もあります。
ただ、必ず深層価値に着地するようになるのです。
(これは例ですので、深層価値が2つ以上の場合も当然あります)
このようにラダリングを行い顧客分析を実施することにより、顧客本来の深層価値(深層意識)を見いだすことができ、それに辿り着くまでの軌跡を綺麗に描くことができるのです。
ラダリングをうまくサイトに取り入れれば、この方は「彼女に美味しいものを食べさせたい」というキーワードを含むページやカテゴリーがあれば、必ず目を皿のようにして見るでしょう。
きっとレンジに限らず、調理鍋とかそういうのも一緒に買うに違いありません。
このようにラダリングは非常に強力なツールになるのです。
メーカーが東芝でもスチーム機能を実装してキッチンに合う(大抵白色系統)デザインなら、最終目的である「彼女に美味しい物をたべさせたい」を完遂出来るわけです。
そのため、そういったコンテンツがあれば私は購買を拒否することは出来ないという状態を作ることができます。
ラダリングはお客様の思考を詰ませて、速やかに購買に移行する手法であるといえます。
おそらく一般的なWebサイトの設計では、電子レンジの機能価値の深掘りや、利用シーン、使いやすさなど製品に関連する話しか出てこないはずです。
もうひとつ肝心なのは、あきらかに日本企業製を欲している顧客に、LG製をいくら宣伝しても、全く興味なくスルーされる訳です。
この方は、お金に糸目を付けそうに無いので、50%引きなどの表示も、返って怪しまれ逆効果になってしまいます。
唯一いえるのは、LG製(企業価値を逸脱したもの)よりも先に深層価値を提示することです。
深層価値の方が優位性が高いので、LG製でも売れる可能性はあります。
それほど、深層価値は大事だということです。
さて、このようなキーワードの連鎖を見ると、わくわくしているのはSEOに興味のある方ではないでしょうか?
2章ではSEOへの適用方法について説明します。
正しいカテゴリーの利用方法は、検索者にとって巡回しやすい環境をつくるだけでなく、検索エンジンにも有効になります。
そのため、カテゴリー分けと内部リンクは正しく設置するが良いです。
正しいサイトの構造を構築しGoogleに正しく認識されると、検索キーワードに対する重みが変わってきます。
以下に例を示します。
例えばカテゴリーがひとつあると、そのカテゴリーについて深掘りしているコンテンツがあると判断します。
野球について(トップ)
セリーグ(カテゴリー)
阪神(カテゴリー/タグ)
阪神の選手(記事)
このような階層構造です。
階層は大きな物から小さなものへと作ります。
阪神の下に多数の選手の記事があれば、セリーグや阪神でのキーワードの威力が高まります。
ちなみにこの手法を逆利用したブラックSEOとして、検索エンジンを騙すため、ほとんど記事数が無いのにカテゴリーやタグを増産したりすることです。(1記事1カテゴリーの無駄長文など)
一時的には、有利に作用しますが、同時に品質アルゴリズムの適用を受ける可能性が高いです。
自動対策は、手動対策にくらべ、回避が出来ないので対策を受けたら永遠にそのドメインで影響を受け続ける可能性もあります。(手動対策は解除されたら元に戻る)
余計なことを言いすぎました。
カテゴリーの組み方で、矛盾があってはなりません。
例えば、阪神の下にセリーグのカテゴリーを作るなどです。
必ず集合を作ると包含されるのが、小カテゴリーとなるようにします。
カテゴリーの構築は、ラダリングを学習する前なら、機能的価値メインで選択することになっていたと思います。
ここに、心理的価値や深層価値の要素を追加することで、さらにキーワード効果が上がるようになります。
主にサイトを構築する初期の段階では、サジェスト検索ツールやGoogle広告など沢山のツールを使い、キーワードの関連性を調査することだと思います。
このようなサジェスト・共起語ツールで検索できるのは「現在の利用者が検索している(関連)キーワード」です。
また、電子レンジのサジェストや共起語で「彼女に美味しい物を食べさせたい」というキーワードが出てくるはずは無いです。
未来のキーワードは、自分で作る!くらいの意気込みは、必要ではないでしょうか。
また恐らく、私が示した「価値の分類」は、実施されること無くごちゃ混ぜになることでしょう。
アフィリエイトの場合は、ASPからキーワードを指示されたり情報をもらったりする場合も多いかと思います。
そういう必須のキーワードに力を入れるのは良いですが、ラダリングで得た情報も合わせて検討するのも良いことだと思います。
ラダリングでは、顧客の思い描く「価値」が連鎖していることが分かりました。
ラダリングの価値の連鎖は、ウォーターフォールの様に企業価値→機能的価値→心理的価値→深層価値と、より心の奥深くまで降りていくことが分かりました。
また、思考の最後には必ず深層価値があることが分かりました。
サイトに、とても優れた「機能的価値」の説明文やカテゴリー、またコンテンツがあっても、心理的価値や深層価値が当てはまらないと購買衝動に移らない可能性があります。
顧客は、うまいこと機能的価値の一覧や説明だけ理解して別のサイトで購入することだって考えられます。
その様にならないため、もう一歩先まで機能やブランドに頼らない心理的な理由をコンテンツに盛り込んでみたらどうでしょうか。
先ほど出てきたキーワードツールを使うと、恐らく企業価値、機能的価値程度までで埋め尽くされるでしょう。
心理的価値があったとしても、「おすすめ」とか「人気」など顧客にあまり響かないものです。
やはりもう一歩先があれば、より顧客に響くコンテンツになります。
収集するのが難しい、心理的価値がとても大事で、記事やカテゴリーに必須ではないかと思います。
とは言いましても、私も実践できていないのですね。
例えば私のブログの大きな心理的価値は「簡単なレシピ」なのですが、アニメの料理の再現で、簡単な料理なんて無いんですよね。それだけで番組が成立するのですから(苦笑)
まあ無理は禁物です。
また、あまり深掘りしても仕方ないこともあります。
私がこの記事で「深層価値」のみを前面に出して重視しろと言っていないのも、そのひとつです。
例にあるとおり「彼女に美味しい物たべさせたい」こんなキーワードを盛り込む施策を入れれば、特定の人には響きますが、それ以外の人には意味がないかもしれません。
深層価値を見据えながら心理的価値を利用する
言葉は綺麗ですが、私はラダリングをWebサイトに適用するなら、こういった手法が良いのではないかと思いました。
心理的価値や深層価値がありきたりでは、あまり響くものにはなりません。
化粧品、サプリサイトで「綺麗になりたい」「肌を綺麗にしたい」「綺麗に見られたい」等です。
もう一歩その先が、心理的価値や深層価値になるのです。
例えば「結婚式がある」とか「初デート」とかです。
それが、響くのです。
綺麗になりたいなら、必ずその理由があり、もう一歩先の理由を聞き出すのがラダリングです。
ラダリングを利用したWebサイトは、それを旨くサイトに取り込んでいます。
これはペルソナ分析と同じですので、そういったものに興味を持たれている方は、既に知らないうちに身についている可能性があります。
最後に一つだけ大事なことを言います。
本当に購買する顧客しか考えないワードというのが存在します。
きままにネットサーフィンしている人を捕まえて何かを売るのではなく、本気で購入を考えている人だけが連想するワードです。
ラダリングは、それを調べることもスコープの一部になっています。
しかし、個人や中小企業では大変です。
また、Webサイトでの経営について、街頭で顧客にアンケートを採るのもナンセンスです。
私からは2つの提案をします。
1.自力と知人を頼る
2.無料で使えるポップアップアンケート
アンケートは楽ですが、収集目的を理解してもらうのが難しいので、失敗する可能性があります。
私は、自力と知人を頼るのを推奨します。
顧客価値となるキーワードと理由を洗い出し、1章で述べた価値の分類に纏めます。
自分で考えるのは、結構大変ですがこういうときに、サジェストツールや、サーチコンソールのキーワードが役立ちます。
例えば、アクセサリーショップで1月中旬から、アメジストのキーワードが増えていることが分かりました。
普通に考えれば2月の誕生石なので誕生日のプレゼントにアメジストを選んでいるお客様が訪問しているのです。
そのときの機能的価値は・・・
・プラチナ台でアレルギーを発症しにくい
・紫色は、見ていて飽きない
などネットで調べれば機能的価値なんていくらでも出てきます。
しかしラダリングの目的は、深層価値を見いだすことです。
なぜ誕生石?なぜアメジスト?
この先の心理状態をいくつも頭の中で自問して連想します。
・彼女に幸せになって欲しい
・いつまでも私を愛して欲しい
・このままの関係を続けたい
・いつもそばに居たい
このような心理的な要因があるのではないでしょうか?
(何度も言いますが例ですよw)
別にヒットしなくても、そういったコンテンツを誕生石特集で盛り込むことによって、深層価値に上述した価値観を持っている顧客は、自ずとコンテンツや商品に惹かれていくと思います。
ラダリングを取り入れたコンテンツは、最強の商品説明記事になり得るのです。
つぎに知人を頼る手法は、自分の聞きたいことをダイレクトに確かめることができるので、深く聞くことができ、必要があれば目的も話せます。
友人が、何か大きな物を買ったなど、耳に入ったら、なぜなに攻撃です。
当然仲が良くないと、ちゃんと収集できません。
お友達と食事会でバッグが変わっていたり、小物が変わっていたりすれば、話すきっかけになります。
なんでもないお世辞からでも、繰り出せます。
友「はるか、肌綺麗だよね、何かサプリなんて飲んでるの?」
は「え?なんでわかるの?、飲んでるよ」
友「アレ効果あんの?、どこの何?」
という風に友人は、私にさりげなく機能的価値等を聞き出そうとしています。
そこで、製品を教えてもらったら、次に心理的価値を聞き出します。
このような手法で、話を進めていきます。
実際のリアルのラダリングや購買チャネルでもよく見かける手法です。
人力は結構大変ですが、身近な人から試してみて、飛び出してくるキーワードに感動すれば成功です。
サイトにアレンジして、適用することができます。
ズバリ同じ商品でなくても、似たような物なら同じ結果を得ることができます。
無料で使えるだけではなく、様々な集計も行えます。
使用方法は多数の解説サイトがあるので割愛します。
似たようなアンケートツールは沢山ありますが、以下に記載する問題の方が大きいので導入はお薦めしません。
では、なぜお薦めしないのか、その理由を二つ述べます。
ひとつがアンケートをポップアップすると、PuSH通知並みに嫌われるからです。
私も大嫌いです。
本来獲得したい読者さんを失うことになるかもしれません。
ただ、アンケートを全員に表示するのではなく、A/Bテストの様に一部の人に表示するのが、あまりダメージを受けない手法ではないかと思います。
もうひとつが質問内容の難しさです。
内容が無いよう(シャレです)なアンケートほど、協力者と運営者を疲れさせるものはありません。
長文であれば読むのにも時間が掛かりますし、短文であれば質問趣旨が伝わりません。
本当に必要な心理的価値や深層価値をヒアリングするのは、とても難しいことだと認識する必要があります。
・顧客価値は企業価値、機能的価値、心理的価値、深層価値に分類される
・顧客価値には本当に購入する顧客しか想定しないワードがある
・Webサイトには深層価値を意識しながら心理的価値を組み込む
・顧客価値の収集は難しいが自力でヒアリングするのが良い
ちょっと抽象的になりすぎていますが、このような考え方もあるのだと思っていただけたらと思います。
また、既に大きな成果を達成されているサイトは、リサーチ段階で本内容を組み込んでいるものと思います。
それでは、長文を読んでくれてありがとうございました。
皆様のサイトが繁栄しますよう。
ではでは。
鈴木はるかです。
SEO記事は、ご無沙汰ですがWebサイトを新規で構築する人のため少しでもお役に立てれば良いと思い、纏めてみました。
ラダリングという言葉、ご存じでしょうか?
私は、お仕事の関係上触れることが多いです。
でも、初めて聞く言葉の方もご安心ください。
私のサイトは「誰にでもわかりやすく」がモットーなので大丈夫です(^_^)
ただ、広告マーケティングに従事されている方は、物足りない情報だと思います。
今回は、ラダリングをWebサイトの構成にうまく生かして、検索から来るお客様に満足して商品を買っていただくというEコマース/アフィリエイト向けのコンテンツとなります。
ちなみに、ここは笑いどころですが、私はECサイトもアフィリエイトもやっていません。
そんなので、専門的な解説できるのか?と思うかもしれません。
しかし私は、金融システム/IoTの専門家です。それでご飯を食べています。
リアルには、ラダリングもしますしペルソナ分析もします。
もちろん、ATMの設計にも携わっていたのでユニバーサルデザインには、めちゃくちゃ五月蠅いです。
「ある程度」Webの知識さえあれば、コンサルタントの知識と融合するだけで、全く経験ないことでも「当然」のように説明できてしまうわけです。
前置きが長くなりましたね^^;
1.ラダリングとは?
顧客が何かの商品を購入したとき、どのような価値を見いだして購入したのかを分析して纏めたものです。ラダリングは、新規商品企画を行う時などに、お客様からアンケートを採ったりして集計します。
また、既に販売している商品では、追加する仕様や訴求項目を見つけるために実施します。
Webでの利用法は、次の通りです。(詳細は後述)
まず様々なアンケートや自問を繰り返して、顧客価値に応じたキーワードを抽出します。
抽出されたキーワードをWebサイトのカテゴリーやコンテンツに実装します。
この構成を取ることにより顧客は、製品(商品)の価値を理解しやすくなって、目的に合ったコンテンツに誘導できます。
このようなWebサイトを構築するのを目指します。
特に難しい話ではなく、一般的なWebサイトの初期設計と同じです。
何が違うかというと、設計時にラダリングを導入してみたらもっと素晴らしいサイトになるのではないか?
という提案です。
ラダリングを利用したWebサイト構築は、既存の手法の引き出しを増やす提案です。
何かを犠牲にする、背反手法ではありません。
どんな種類のWebサイトでも、誰でも実装して確認することができます。
さて、話を戻します。
「顧客価値(ベネフィット)」といっても、色々ですよね。
高い、安い、かっこいい、安心・・・
出すだけで切りが無いです。
これを次の種類に分類します。
顧客価値(ベネフィット)の種類は、次の4種類です。
1)企業価値
→企業そのものブランド属性です。
2)機能的価値(機能的ベネフィット)
→括弧内の言葉が正規用語なのですが、わかりやすく以降機能的価値と書きます。
製品の機能や仕様を表した分類です。
3)心理的価値(情緒的ベネフィット)
→同じく心理的価値とします。
製品の機能やブランドに関係無い心理的な分類です。
4)深層価値
究極の価値で、自分の理念とか深層心理とか価値観のことです。
究極の価値で、自分の理念とか深層心理とか価値観のことです。
薄くしている4の深層価値を聞き出すのが、ラダリングの本来の目的です。
ラダリングは、敷居の低い1から順番に顧客の意見を聞き、徐々に深層価値にたどり着くように誘導して製品や機能の本来の価値を調査するのです。
何故薄くしているかというと、顧客の深層心理や価値観なので、簡単に聞き出すのが難しいからです。
では、もう少し具体的に例を出して説明します。
私が電子レンジを買うときのシミュレーションをしてみたいと思います。
AIDMA(アイドマ)でもAISAS®(アイサス®は電通の登録商標です)でも良いのです。
ネットなので後者にしましょうか。
サイトに来るお客様は、困っていることや探している商品種類がある程度決定されています。
既に「注意→関心→検索」まで進んでいて、検索エンジンを利用しているのです。
解決したい問題、商品についてのキーワードが決定している訳です。
企業価値の例
パナソニックもいいし、シャープもいいなあ、日本製は安心できるブランドだし。高いけど。
機能的価値の例
やっぱり、オーブン機能は必須だな。シャープのスチームオーブンって凄いな。温度設定は5度間隔で欲しい。低温調理も興味ある。
心理的価値の例
キッチンに合うのがいいな。見た目で高そうなのがいいな。誕生日におねだりしようかな。今だけ10%引きか。
深層価値の例
彼女に美味しい物たべさせたい。
という感じです。
ただ、これは価値の種類を分類しているだけです。
ラダリングで面白いのは、分類した価値のひとつが、すべて連鎖しているのです。
連鎖とは、こんな感じです。
ラダリングで各分類した価値が連鎖している様子
もちろん、間が飛んでしまうアイテム(価値基準)もあります。
ただ、必ず深層価値に着地するようになるのです。
(これは例ですので、深層価値が2つ以上の場合も当然あります)
このようにラダリングを行い顧客分析を実施することにより、顧客本来の深層価値(深層意識)を見いだすことができ、それに辿り着くまでの軌跡を綺麗に描くことができるのです。
ラダリングをうまくサイトに取り入れれば、この方は「彼女に美味しいものを食べさせたい」というキーワードを含むページやカテゴリーがあれば、必ず目を皿のようにして見るでしょう。
きっとレンジに限らず、調理鍋とかそういうのも一緒に買うに違いありません。
このようにラダリングは非常に強力なツールになるのです。
メーカーが東芝でもスチーム機能を実装してキッチンに合う(大抵白色系統)デザインなら、最終目的である「彼女に美味しい物をたべさせたい」を完遂出来るわけです。
そのため、そういったコンテンツがあれば私は購買を拒否することは出来ないという状態を作ることができます。
ラダリングはお客様の思考を詰ませて、速やかに購買に移行する手法であるといえます。
おそらく一般的なWebサイトの設計では、電子レンジの機能価値の深掘りや、利用シーン、使いやすさなど製品に関連する話しか出てこないはずです。
もうひとつ肝心なのは、あきらかに日本企業製を欲している顧客に、LG製をいくら宣伝しても、全く興味なくスルーされる訳です。
この方は、お金に糸目を付けそうに無いので、50%引きなどの表示も、返って怪しまれ逆効果になってしまいます。
唯一いえるのは、LG製(企業価値を逸脱したもの)よりも先に深層価値を提示することです。
深層価値の方が優位性が高いので、LG製でも売れる可能性はあります。
それほど、深層価値は大事だということです。
さて、このようなキーワードの連鎖を見ると、わくわくしているのはSEOに興味のある方ではないでしょうか?
2章ではSEOへの適用方法について説明します。
2.ラダリングをWebサイトに利用する
Googleは、クロールする目的のひとつに、サイト構造を理解するというのがあります。正しいカテゴリーの利用方法は、検索者にとって巡回しやすい環境をつくるだけでなく、検索エンジンにも有効になります。
そのため、カテゴリー分けと内部リンクは正しく設置するが良いです。
正しいサイトの構造を構築しGoogleに正しく認識されると、検索キーワードに対する重みが変わってきます。
以下に例を示します。
例えばカテゴリーがひとつあると、そのカテゴリーについて深掘りしているコンテンツがあると判断します。
野球について(トップ)
セリーグ(カテゴリー)
阪神(カテゴリー/タグ)
阪神の選手(記事)
このような階層構造です。
階層は大きな物から小さなものへと作ります。
阪神の下に多数の選手の記事があれば、セリーグや阪神でのキーワードの威力が高まります。
ちなみにこの手法を逆利用したブラックSEOとして、検索エンジンを騙すため、ほとんど記事数が無いのにカテゴリーやタグを増産したりすることです。(1記事1カテゴリーの無駄長文など)
一時的には、有利に作用しますが、同時に品質アルゴリズムの適用を受ける可能性が高いです。
自動対策は、手動対策にくらべ、回避が出来ないので対策を受けたら永遠にそのドメインで影響を受け続ける可能性もあります。(手動対策は解除されたら元に戻る)
余計なことを言いすぎました。
カテゴリーの組み方で、矛盾があってはなりません。
例えば、阪神の下にセリーグのカテゴリーを作るなどです。
必ず集合を作ると包含されるのが、小カテゴリーとなるようにします。
カテゴリーの構築は、ラダリングを学習する前なら、機能的価値メインで選択することになっていたと思います。
ここに、心理的価値や深層価値の要素を追加することで、さらにキーワード効果が上がるようになります。
主にサイトを構築する初期の段階では、サジェスト検索ツールやGoogle広告など沢山のツールを使い、キーワードの関連性を調査することだと思います。
このようなサジェスト・共起語ツールで検索できるのは「現在の利用者が検索している(関連)キーワード」です。
また、電子レンジのサジェストや共起語で「彼女に美味しい物を食べさせたい」というキーワードが出てくるはずは無いです。
未来のキーワードは、自分で作る!くらいの意気込みは、必要ではないでしょうか。
また恐らく、私が示した「価値の分類」は、実施されること無くごちゃ混ぜになることでしょう。
アフィリエイトの場合は、ASPからキーワードを指示されたり情報をもらったりする場合も多いかと思います。
そういう必須のキーワードに力を入れるのは良いですが、ラダリングで得た情報も合わせて検討するのも良いことだと思います。
ラダリングでは、顧客の思い描く「価値」が連鎖していることが分かりました。
ラダリングの価値の連鎖は、ウォーターフォールの様に企業価値→機能的価値→心理的価値→深層価値と、より心の奥深くまで降りていくことが分かりました。
また、思考の最後には必ず深層価値があることが分かりました。
サイトに、とても優れた「機能的価値」の説明文やカテゴリー、またコンテンツがあっても、心理的価値や深層価値が当てはまらないと購買衝動に移らない可能性があります。
顧客は、うまいこと機能的価値の一覧や説明だけ理解して別のサイトで購入することだって考えられます。
その様にならないため、もう一歩先まで機能やブランドに頼らない心理的な理由をコンテンツに盛り込んでみたらどうでしょうか。
先ほど出てきたキーワードツールを使うと、恐らく企業価値、機能的価値程度までで埋め尽くされるでしょう。
心理的価値があったとしても、「おすすめ」とか「人気」など顧客にあまり響かないものです。
やはりもう一歩先があれば、より顧客に響くコンテンツになります。
収集するのが難しい、心理的価値がとても大事で、記事やカテゴリーに必須ではないかと思います。
とは言いましても、私も実践できていないのですね。
例えば私のブログの大きな心理的価値は「簡単なレシピ」なのですが、アニメの料理の再現で、簡単な料理なんて無いんですよね。それだけで番組が成立するのですから(苦笑)
まあ無理は禁物です。
また、あまり深掘りしても仕方ないこともあります。
私がこの記事で「深層価値」のみを前面に出して重視しろと言っていないのも、そのひとつです。
例にあるとおり「彼女に美味しい物たべさせたい」こんなキーワードを盛り込む施策を入れれば、特定の人には響きますが、それ以外の人には意味がないかもしれません。
深層価値を見据えながら心理的価値を利用する
言葉は綺麗ですが、私はラダリングをWebサイトに適用するなら、こういった手法が良いのではないかと思いました。
心理的価値や深層価値がありきたりでは、あまり響くものにはなりません。
化粧品、サプリサイトで「綺麗になりたい」「肌を綺麗にしたい」「綺麗に見られたい」等です。
もう一歩その先が、心理的価値や深層価値になるのです。
例えば「結婚式がある」とか「初デート」とかです。
それが、響くのです。
綺麗になりたいなら、必ずその理由があり、もう一歩先の理由を聞き出すのがラダリングです。
ラダリングを利用したWebサイトは、それを旨くサイトに取り込んでいます。
これはペルソナ分析と同じですので、そういったものに興味を持たれている方は、既に知らないうちに身についている可能性があります。
最後に一つだけ大事なことを言います。
本当に購買する顧客しか考えないワードというのが存在します。
きままにネットサーフィンしている人を捕まえて何かを売るのではなく、本気で購入を考えている人だけが連想するワードです。
ラダリングは、それを調べることもスコープの一部になっています。
3.顧客価値の収集方法
大企業であれば、コンサル会社にお金を払うことで、調査を実施してくれます。しかし、個人や中小企業では大変です。
また、Webサイトでの経営について、街頭で顧客にアンケートを採るのもナンセンスです。
私からは2つの提案をします。
1.自力と知人を頼る
2.無料で使えるポップアップアンケート
アンケートは楽ですが、収集目的を理解してもらうのが難しいので、失敗する可能性があります。
私は、自力と知人を頼るのを推奨します。
3.1.自力と知人を頼る
自力で考える手法は、ページタイトルの熟考に近いです。顧客価値となるキーワードと理由を洗い出し、1章で述べた価値の分類に纏めます。
自分で考えるのは、結構大変ですがこういうときに、サジェストツールや、サーチコンソールのキーワードが役立ちます。
例えば、アクセサリーショップで1月中旬から、アメジストのキーワードが増えていることが分かりました。
普通に考えれば2月の誕生石なので誕生日のプレゼントにアメジストを選んでいるお客様が訪問しているのです。
そのときの機能的価値は・・・
・プラチナ台でアレルギーを発症しにくい
・紫色は、見ていて飽きない
などネットで調べれば機能的価値なんていくらでも出てきます。
しかしラダリングの目的は、深層価値を見いだすことです。
なぜ誕生石?なぜアメジスト?
この先の心理状態をいくつも頭の中で自問して連想します。
・彼女に幸せになって欲しい
・いつまでも私を愛して欲しい
・このままの関係を続けたい
・いつもそばに居たい
このような心理的な要因があるのではないでしょうか?
(何度も言いますが例ですよw)
別にヒットしなくても、そういったコンテンツを誕生石特集で盛り込むことによって、深層価値に上述した価値観を持っている顧客は、自ずとコンテンツや商品に惹かれていくと思います。
ラダリングを取り入れたコンテンツは、最強の商品説明記事になり得るのです。
つぎに知人を頼る手法は、自分の聞きたいことをダイレクトに確かめることができるので、深く聞くことができ、必要があれば目的も話せます。
友人が、何か大きな物を買ったなど、耳に入ったら、なぜなに攻撃です。
当然仲が良くないと、ちゃんと収集できません。
お友達と食事会でバッグが変わっていたり、小物が変わっていたりすれば、話すきっかけになります。
なんでもないお世辞からでも、繰り出せます。
友「はるか、肌綺麗だよね、何かサプリなんて飲んでるの?」
は「え?なんでわかるの?、飲んでるよ」
友「アレ効果あんの?、どこの何?」
という風に友人は、私にさりげなく機能的価値等を聞き出そうとしています。
そこで、製品を教えてもらったら、次に心理的価値を聞き出します。
このような手法で、話を進めていきます。
実際のリアルのラダリングや購買チャネルでもよく見かける手法です。
人力は結構大変ですが、身近な人から試してみて、飛び出してくるキーワードに感動すれば成功です。
サイトにアレンジして、適用することができます。
ズバリ同じ商品でなくても、似たような物なら同じ結果を得ることができます。
3.2.Googleフォームを使いWeb上でアンケートを採る
Web上でアンケートを採るにはGoogleフォームが使えます。無料で使えるだけではなく、様々な集計も行えます。
使用方法は多数の解説サイトがあるので割愛します。
似たようなアンケートツールは沢山ありますが、以下に記載する問題の方が大きいので導入はお薦めしません。
では、なぜお薦めしないのか、その理由を二つ述べます。
ひとつがアンケートをポップアップすると、PuSH通知並みに嫌われるからです。
私も大嫌いです。
本来獲得したい読者さんを失うことになるかもしれません。
ただ、アンケートを全員に表示するのではなく、A/Bテストの様に一部の人に表示するのが、あまりダメージを受けない手法ではないかと思います。
もうひとつが質問内容の難しさです。
内容が無いよう(シャレです)なアンケートほど、協力者と運営者を疲れさせるものはありません。
長文であれば読むのにも時間が掛かりますし、短文であれば質問趣旨が伝わりません。
本当に必要な心理的価値や深層価値をヒアリングするのは、とても難しいことだと認識する必要があります。
まとめ
・ラダリングは顧客が購買行動を起こした要因を調査する・顧客価値は企業価値、機能的価値、心理的価値、深層価値に分類される
・顧客価値には本当に購入する顧客しか想定しないワードがある
・Webサイトには深層価値を意識しながら心理的価値を組み込む
・顧客価値の収集は難しいが自力でヒアリングするのが良い
ちょっと抽象的になりすぎていますが、このような考え方もあるのだと思っていただけたらと思います。
また、既に大きな成果を達成されているサイトは、リサーチ段階で本内容を組み込んでいるものと思います。
それでは、長文を読んでくれてありがとうございました。
皆様のサイトが繁栄しますよう。
ではでは。
コメント一覧
昨年からサイトを見てくれているとのことありがとうございます。
ラダリングで深層的なベネフィットを模索するのは大変ですが、何かの気づきになったとのことで良かったです。
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